TOP NEW 次世代Web/Web2.0 センサネット・RFID・IPv6 無線IPネットワーク デジタルサイネージ フォーラム運営 講演・執筆

INTEROP Tokyo 2008 ShowNet構築参加報告 (1)

INTEROPとShowNet

2008年6月9日から13日にかけて幕張メッセにて開催されたINTEROP2008でのShowNet構築に今年も参加した。ここではINTEROPを通じて見えた最新ネットワークトピックを、舞台裏であるShowNet・NOC(Network Operation Center)メンバーの視点から紹介する。

INTEROPとは、アジア最大のITイベントで毎年幕張メッセにおいて行われている。毎年このイベントでは著名人の講演などを行うコンファレンスとメーカー・ベンダーと言った各企業が自社の製品を出展する展示会が実施される。特に展示会の知名度は高く、メーカー・ベンダーもこの時期に新製品・新サービスをリリースする等、ビジネスにも広く活用されており、本年も展示会の合計参加者も15万人弱と非常に多くの方が来場されている。今年は日本開催15周年という事もあり、記念イベントや来場者参加型のハンズオンセッションなど例年には無い企画も登場し一味違う趣を演出していた。


INTEROP2008 展示会場入口風景

INTEROPにはShowNetというネットワークが存在しており、ShowNetによって通常のITイベントとは異なったイベントとして長年業界から注目されている。ShowNetには下記の通り大きく3つの目的がある。

  1. 出展者・来場者向けのインターネット接続環境提供
  2. 多くの回線・機材提供ベンダーより提供される機材を使っての相互接続性確認
  3. 魅せるためのネットワークとしての、将来へのメッセージ発信

1.についてはINTEROP Tokyo 2008の展示会に出展される300を超える企業・団体のお客様に対しインターネットへの接続性を提供するという目的である。出展者はこの生きた接続環境を活用して自社製品のデモを行う事で、よりリアリティのあるデモを演出できるようになり、製品のPRに結びつける事が可能になる。 また、来場者向けにはコンファレンスが実施される国際会議棟、APAホテル内で無線によるアクセスを提供しており、さらに実際にShowNetを使っていただく事で近未来のネットワーク環境に触れていただく事を可能にしている。

2.についてはShowNet自体が多くの機器ベンダーや回線事業者などからのスポンサーシップにより提供された機材・部材を用いて構成されている訳だが、この混成環境下で正しく動作するネットワークにすることが最終目的であり、チャレンジである。なぜ、チャレンジであるかという点について若干補足するならば、昨今ではネットワーク機材は買ってきて設定して接続すれば当たり前のように動作するという状況であるため気にする事は少なくなってきているが、実際は先人が機器間での相互接続検証を行う事で成熟させた結果により支えられているのである。一方、ShowNetでは新規格・新機能といった先端的な機能を取り扱うため、相互接続検証がどうしても必要となる事がある。また一方で相互接続検証というステップを踏むことでより安定的且つ先進的なネットワークであり続けることが可能になるのである。 市販されていない機材やサービスが使われていても珍しくなく、そこが相互接続検証の場としてのINTEROP ShowNetたる所以である。

3.について、最も忘れてはならない目的が ShowのためのNetであるということである。つまり、来場者の方やプレスの方を通じて将来のインターネットに対するメッセージの発信基地としての役割がある。それは日本国内のみならず、世界に対してということは言うまでもない。 今年はIPv4アドレス枯渇並びにそれに対するキャリアグレードNATの検証と銘打ってShowNetにもNAT装置を組み込んだ。これはまさに現在のインターネットの抱える課題であり、「この課題に対しどのように取り組むべきか」、また「その改善策を行った際の問題点を把握して来るべき未来に備える」という強いメッセージを訴えているのである。

これら相互接続に関連する問題をクリアし、世界に対してメッセージを発信してゆくネットワークでありながら、展示会中は安定的に稼動させるネットワークとして構築されるのがShowNetの真骨頂である。

毎年ShowNetがここに至るまでには、非常に多くの時間が費やされている。その年のShowNetで実施する内容などの議論は前年のINTEROP終了時からスタートし、コンセプト立案~設計へと具現化するまで、約9ヶ月という膨大な時間を費やす。その反面、実際のネットワーク構築は会場での事前構築(HotStage)及び本構築を合わせても約2週間という極めて短い時間で実現されている。しかし、この極めて短い時間という制約においても、やり遂げるための裏付けがある。それはShowNetに関係するメンバーの技術と、効率的なオペレーションノウハウにより支えられている。

(2008/07/25 14:07 清水 隆宏)


記載されている会社名・製品名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。
掲載されている図、写真、イラスト等は、INTEROP Tokyo 2008 公式WEB Site からの引用を含んでいます。
掲載の記事、写真、イラスト等の無断掲載を禁止します。

ユビテック リンク サイトマップ