埋め込みIPv6アドレス技術
埋め込みIPv6アドレス技術とは
従来、IPネットワークにつながれる機器は、PCやサーバといった物が主流でした。しかし、近年の爆発的なインターネットの普及に伴って、これまではIP機能が搭載されることのなかった様々な機器に対して新たにIP機能が搭載されてきています。代表的な物として、情報家電(DVDレコーダ、HDDレコーダ等)やSTB(Set Top Box)、電話機といったものがあります。そして、様々な機器がIP機能を持って互いに通信することで、機器の遠隔操作や遠隔保守、連係動作といった新しいサービスや使い方が登場するようになっています。
しかし、多くの機器がIP機能を搭載して通信するようになると、各機器毎に使用されるIPアドレス(インターネット上で機器を一意に識別するための番号で住所のようなもの)も膨大な量となり、機器とIPアドレスの対応付けとその管理が複雑で大変なものとなります。
これらを容易にする方法の一つとして、機器の出荷時に予め決められたIPアドレスを機器内部に埋め込んで、機器は何処に設置されようとインターネット上の他のIPホストと通信する場合には、この埋め込まれたIPアドレスを用いた通信を実現することが考えられます。この方法では、
- 同じ機種には同じブロックに含まれるアドレスを埋め込む
- 個々の機器には、その機器を一意に特定できるシリアル番号などを埋め込む
といった一定のルールに基づいてIPアドレスを機器に埋め込むことで、個々の機器に埋め込まれているIPアドレスが一意に解るようにしておきます。こうすることで、IPアドレスを埋め込まれた機器へはDNS等を利用することなくダイレクトにアクセスすることが可能になり、同じ機種である場合埋め込まれたIPアドレスにアクセスすることで、機器の遠隔監視やサポートが容易に実現することが可能となります。
以下は、埋め込みアドレスで実現できる世界を表したイメージです。
埋め込みアドレス技術では、出荷前の機器すべての対してあらかじめIPアドレスを埋め込むことを想定しています。しかし、IPアドレスが、IPv4である場合、何万台あるいは何十万台といった多くの機器毎に個別のアドレスを確保するのは非常に困難です。そこで、次世代のIP技術であり、
- 膨大なアドレス空間
- 様々な自動設定機能
- セキュリティ機能の標準装備
といったIPv6を採用することで、非常に多くの機器に対して個別のIPv6アドレスを埋め込むことが可能になります。また、IPv6を採用することで、自動設定機能によって機器内のアドレス管理が容易になり、セキュリティ機能が標準装備されていることでアプリケーションレベルにおいて通信の暗号化などを行う必要がなくなります。
埋め込みIPv6アドレス技術の適用領域
- 情報家電
- 医療機器
- ロボット
- ビル設備(ファシリティネットワーク機器)
- 監視カメラ
- センサー
等
これまでの研究成果
ユビキタス研究所では、各学会の研究会などにおいて埋め込みIPv6アドレス技術に関する研究の発表を行っております。 論文発表をご覧下さい。
ユビテックの取り組み
ユビキタス研究所および事業部では、家庭内ネットワークがIPv4インターネット、IPv6インターネットのどちらに接続されていてもリモートのセンターと安全にIPv6通信をすることを可能にするHX (Home eXchnage)に取り組みました。HX に関する詳しい情報は、こちらをご覧下さい。
